好きな本とか
僕は読書が好きで、太宰治が好きだ。
それは、かぶれとかではけしてなくて、素直に心から共感できるところが沢山あるから。
太宰治は、僕と同じように醜形恐怖症とパーソナリティの障害を抱えて生きていたと思う。幼少期に家族からブサイクブサイクと言われていたとよく書いているけど、それが彼の人格を歪めてしまったのかもしれない。とにかく他人の顔のことは言うもんじゃない。
(その結果、素晴らしい文学ができあがったのだから、良いのかもしれないが)
太宰治は世界に何も訴えていない。ずっと自意識と戦い続けていただけだ。生涯。
太宰の文学からは、内省以外の何も読み取れない。
罪の意識とか、自虐風の描写はポーズだけど、僕にはそういう表面的な人格の向こう側にある太宰の自意識がよくわかる。
こういう視点は、文学評論とかの世界では当たり前なのかもしれないけど、僕には太宰の気持ちがこの上なく陰にこもった共感をもって理解できる。
僕には太宰ほどのバイタリティが無いし、頼るあても無いから、太宰治にはなれないけれど。
自殺した魂は救われないと仏教とかで言うけど、この世界に居場所がない魂はいったいどこで救われたらいいのだろう。